日本の製塩法の変遷図



日本の塩研究の第一人者、橋本壽夫氏がお書きになった資料です。
わずか百年で劇的な進歩を遂げたことがお解りになると思います。

クレイジーソルト


バーベキューの必須アイテムですね。有名すぎて書くことがありません。

ラベンダーの湯ソルト

近所のスーパーでウチのハニーが「試してみよ(はあと)」と買ったものです。
オイラには未知の世界ですが、言わないだけで女子にはフツーだそうです。



メーカーさんは 大自然生活館(株) とあります。へえー、北軽井沢なんだぁ。


たばこと塩の博物館 その1

以前訪れた たばこと塩の博物館 の写真が出てきたのでご紹介します。

若者でいっぱいな渋谷の町、駅からNHKへ向かう道の一角にあります。


館内の写真撮影は基本的に禁止ですので、ガードマンが飛んできます。
受付に申し出ると快くOKしてくれましたが、常設展示物に限るそうです。


中2階と2階はタバコのコーナーです。上の写真は加工する前のタバコ。


タバコだけでなく喫煙具やポスターも展示され、和風なたたずまいです。


昭和にはどの町にもあったタバコ屋。なんだかオバチャンが出てきそう。


上は表彰状。東京地方局長とありますがトップは総裁と呼んでいました。



いよいよ3階「日本の塩・世界の塩」のコーナー。岩塩がお出迎えです。


~つづく~



山菱岩塩



スーパーで売られていた中国四川省の地下1000mにある1億年前の深層岩塩です。

淡水で溶解し立釜で蒸発させて乾燥したという、サラサラなのにガツンとくるのが特徴。
肉などの旨みをスパイシーに引き出してくれるので、男の料理に向いている感じです。

(株)白松さん100%出資の中国現地法人でパッケージングまで行なっているそうです。
民間製塩企業の品揃えが少ない「たばこと塩の博物館」の売店にも並べられています。

塩屋一郎と名乗る理由

塩のブログを書こうと思った時に、本名で書く度胸も理由もないので、
ハンドル名がわりにありそうでない名前をあれこれと考えていました。

一番に思いついたのが「お塩を学ぶ」ので「御塩学」だったのですが、
押尾学とかいう芸能人が薬物事件を起こしたそうなので止めました。

期待して検索して間違ってここ「塩道」に来た方はムカツクでしょうし、
別にその芸能人のファンでも知り合いでもないのに怒られたくないし。

塩屋という苗字は実際に存在するらしく気に入ったので即決でした。
一郎でなく太郎も検討したものの「塩やったろう」と聞こえるので没。

などという軽いノリで「塩屋一郎」の「塩道」ができあがったのでした。

精製塩の功罪

精製塩とは、原塩や自然塩などに対して工業的に精製された塩をいい、
塩化ナトリウムの含有率が99.5%以上のものがほとんどを占めます。

最近では、ビリッとからい、コクやウマミがない、と味覚面で不評であり、
過剰摂取による健康被害を嫌気して敬遠する傾向すら見受けられます。

特に、弁当等を含めた外食産業では「しょっぱくて油っこい」ものが多く、
粗雑で貧相な料理の味をごまかす「悪の調味料」のように言われます。

専売塩・食塩・食卓塩などと呼ばれるものは日本ではすべて精製塩で、
塩の製造販売が自由化される前には、塩といえば精製塩を指しました。

では、なぜ精製塩が専売されていたのか、その理由を調べてみました。
もちろん工業的に精製すれば純度も高く、品質や生産量も安定します。

大切なのは、塩も食品なので衛生的でなければならないということです。
異物や有害物質を含まないのは当然ですが、問題はもう一つあります。

塩には殺菌作用がありますが、その原理は細胞の浸透圧の差であり、
好塩菌とよばれている微生物には細胞の構造上まったく通用しません。

菌を殺す毒があるのに塩が身体にいいわけがない、という人もいます。
毒とは何か、という議論は置いといて、塩で殺せない菌もいるのです。

海で働く漁師さんを悩ませる赤潮の原因菌のなかにも好塩菌はいるし、
海水を囲った天日塩田が美しい色に染まるのもコイツらのしわざです。

中には食中毒を引き起こすものもあり、一時話題になったO-157や、
腸炎ビブリオ、ブドウ球菌、病原性大腸菌、ボツリヌス菌などもそうです。

なので、天日塩をそのまま食べたり使うことを制限する国もあるそうで、
1971年の塩業近代化措置法による天日塩田全廃も苦渋の決断でした。

その当時「公衆便所に蒸留水を流せというのか」という批判が出ました。
誤解のないように書きますと、公衆便所とは玉石混淆という意味です。

生活に不可欠な塩を、一定の衛生水準を保ち一定の価格で供給する。
当たり前のことなのですが、近代化以前の日本では違っていたのです。

日本各地の塩試験場に持ち込まれる天然塩の品質が向上しないのも、
不合格の塩を再精製せず僻地で叩き売ったりするのも社会問題でした。

近年でこそ「ヤミ塩」という言葉は死後ですが、生活に欠かせない塩を
少しでも安く手に入れたいという切実さに付け込む悪人もいたようです。

中には、赤潮で食用にならなくなった濃縮海水を生産者から買い叩き、
漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)で脱色しそのまま煮詰めたりしたとか。

表と裏、メリットとデメリットは万事につきものですが、過去のことだけに、
塩業近代化措置法やそれ以前の取り締まりの是非は判断できません。

この歴史を悲劇という方もおられますし、戦争と関連づける人もいます。
ですが、オイラは正しい知識と夢を持った賢い消費者を目指したいです。